「システム×デザイン思考で世界を変える」前野隆司 著
デザイン思考を学んだことがある人で、「なんだかうまくいかないな」と感じた方におすすめの一冊です。
なぜおすすめなのか①
一般的なデザイン思考の本では、考え方や5つのステップ(共感・定義・発想・プロトタイプ・テスト)、
そして共感マップやSWOT分析、ビジネスモデルキャンバスといったフレームワークが紹介されます。
その後は「さあ、みんなで観察し考えよう!」というように、ほぼ“人頼り”で進める形が多いのではないでしょうか。
しかし、「そもそも何に共感するの?」とモヤモヤした経験はありませんか?
すでに明確な問題や課題を持っている人は別として、多くの人にとってここが難しいポイントかもしれません。
なぜおすすめなのか②
イノベーションやデザイン思考は右脳的・感情的な発想から生まれる、という考え方が一般的です。
「考えるな、感じろ」という言葉にも通じます。
しかし、何度もテストを繰り返しても「これだ!」にたどり着かず、結局また共感の段階に戻ってしまう——そんな経験はありませんか?
「共感や定義、発想が弱いんだ」と言われることもありますが、それだけでは説明がつかないことも多いはずです。
アイデアを実際に使えるものへと仕上げるためには、右脳・感情だけでなく左脳・論理も欠かせません。
空想に終わらせないためには、問題や課題を適切に設定し、実現可能な解決策に落とし込むことが必要です。
この本は、まさにそのためのヒントを与えてくれます。
システム思考とデザイン思考を組み合わせ、複数のフレームワークを活用しながら、より実践的に解決策を導くことが可能になります。
アイデアを現実の変化につなげたい方に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。
補足
もう一歩、私なりの味付けを加えるなら——
「システム思考」と「デザイン思考」に、さらに「伝統文化」を組み合わせる。
そうすることで、無理のない、しなやかな日本美から多くの学びや気づきを活かした解決策が得られると感じています。
この考え方は、今年から学び始めた京都芸術大学・芸術教養学部のコンセプトにも通じています。
「伝統文化とデザイン思考を通じて、モノの見方・感じ方を変え、暮らしの中に芸術を活かす」——
この視点が、これからの創造に重要なヒントになると思います。
皆さんのご意見をぜひお聞かせください。
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