私たちはつい「目標は達成してこそ意味がある」と考えがちです。けれど、研究によると「達成できそうだと思える目標を持つこと」自体が、人生に良い影響を与えることがわかっています。
スイス・バーゼル大学の大規模調査
バーゼル大学の研究チームは、18歳から93歳までの973人を対象に「人生の目標と幸福感」に関する調査を行いました。
健康、仕事、家族、富、人間関係など10のライフドメインに対して、
どんな目標を持っているか
その目標は達成可能だと感じるか
その目標は自分にとって大事か
を質問し、さらに2年後・4年後に追跡調査を行ったのです。
調査で明らかになったこと
この研究から見えてきたのは、次のような事実でした。
目標が「達成可能」と思えていれば、実際に達成できたかどうかはあまり関係ない
「できそうだ」と思える目標を持つ人は、精神的・感情的により幸福だった
大事だと思う領域に目標があると、その分野の満足度が高かった
目標の見方を変えるヒント
つまり「目標は達成してナンボ」というよりも、「意味があって、達成できそうだと思える目標を持つこと」そのものが、幸福感や心の安定につながるということです。
たとえば「昇進したい」という目標があったとして、実際に昇進できるかよりも「自分なら近づける」と思えることが、すでに人生をよくしているのです。
実生活への示唆
この研究から学べるのは、次のような工夫です。
大きな目標は、小さなステップに分けて「できそう」と思える形にする
他人の期待や世間の正解ではなく、自分にとって意味のあるテーマを選ぶ
「目標って、がんばらなきゃいけないもの」と思う人も多いかもしれません。けれど、この研究は「持っているだけで効く目標がある」と教えてくれます。
まとめ
目標は「ノルマ」ではなく「道しるべ」。
完璧に到達しなくても、そこに向かっている感覚がすでに人生を豊かにしてくれます。目標に対する肩の力を少し抜いて、自分にとって意味のある道しるべを立ててみるのもいいかもしれません。
参考文献
「“達成しなくてもいい目標”が人を幸せにする?禅問答のような研究結果に困惑」ナゾロジー編集部『ナゾロジー』、2019年2月22日。ナゾロジー。URL: https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/31757
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