秋田県の子どもたちが幸福感ランキングで全国1位という結果を知ったとき、率直に「なぜ秋田なのか」と思いました。人口減少が深刻で、若者の流出が続くというイメージが先行しがちな地域が、子どもの幸福感で全国トップに立っている。この意外性の背景に、地域のウェルビーイングを考えるうえで大切なヒントが隠れていると感じました。
日本経済新聞の報道によると、秋田県では子どもの幸福感が全国1位という結果が出ています。注目すべきは、その背景にある教育の取り組みです。秋田では人口減少への危機感を原動力に、探究型の授業を通じて「地元愛」を育む教育が進められているとのことです。
探究型授業というのは、教科書の内容を一方的に受け取るのではなく、子どもたち自身が地域の課題や魅力を「問い」として設定し、調べ、考え、表現していく学び方のことです。知識を覚えるだけでなく、自分の暮らしている場所と深くつながることで、「この町が好きだ」「ここで生きていきたい」という感覚が育まれていくのだと思います。
ここがこの取り組みのユニークな点だと感じます。多くの幸福度向上の施策は、行政が上からサービスを提供する形をとりがちです。一方で秋田の取り組みは、子ども自身が地域に能動的に関わり、地元への愛着を内側から育てるという仕掛けになっています。人口減少という「危機感」を、単なる問題としてではなく、地域とのつながりを深める教育のきっかけに変えているところに、発想の豊かさを感じます。
「地元を好きになること」は幸福感の土台になります。ウェルビーイング研究では、人と人・人と地域のつながりが幸せに深く関わるとされており、地域への愛着もまた、そのつながりから生まれる幸せの一形態と言えるでしょう。
幸福度の数値の背景には、必ず「この場所に、この人たちがいてよかった」という感覚があります。秋田の子どもたちが高い幸福感を示しているのは、探究型授業を通じてその感覚を丁寧に育てた結果なのではないかと思います。
秋田の事例は、特定の地域に限らず広く応用できる可能性を持っています。「どこで生まれたか」ではなく、「どれだけその場所と深く関わったか」が幸福感を左右するという視点は、多くの地域に共通するものではないでしょうか。
自分の足元にある地域を、よりよく知ることから始めてみる、そのようなアプローチが、幸せに気づくことの小さな一歩かもしれないと思うと、何気なく日々暮らしている地域を歩く足もなんだか少し軽くなる気がします!
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出典・参考文献・参考サイト
「子どもの幸福感1位は秋田 人口減に危機感、探究型授業で地元愛育む」日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC01CB00R00C26A4000000/
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