「日本ってもしかして幸せを感じにくい国かも」と、なんとなく考えた経験ってありませんか。私自身、ウェルビーイングを研究するなかで、日本の世界幸福度ランキングの低さについて取り上げた記事や議題を何度も目にしています。でも、最近、「低さの理由」についての見方は少し変わりつつあるようです。今回ご紹介する動画を見ていただくと、そう感じるのではないでしょうか。
前野隆司教授と落合陽一さんが「幸せ」を徹底議論
この動画は、NewsPicksの落合陽一さんがホストの対談企画。そのゲストに私がいつも多くを学ばせていただいている幸福学の第一人者の前野隆司教授が出演されていた回です。世界初のウェルビーイングの学部、武蔵野大学ウェルビーイング学部の学部長であり、2026年4月からは、武蔵野大学大学院のウェルビーイング研究科も設立され、長年にわたりウェルビーイング研究を牽引されています。

日本人が見落としている「無意識の利他性」
対談の中で私が最も印象的だと感じたのが、「日本人の無意識の利他性」という視点です。
前野教授は、統計的に明らかなこととして「利他的な人は幸せで、利己的な人は幸せではない」と述べられています。ところが、アンケートで「あなたは利他的ですか」と尋ねると、アメリカ人は「私は利他的です」と高く答え、日本人は「いやいや、私なんか」と低く答える傾向があるといいます。
しかし実際の行動を見ると、コロナ禍においてマスク着用などで「無意識のうちにみんなで助け合っていた」のは日本であり、震災時の行動もその典型だと前野教授は指摘されています。つまり、本当は利他的で思いやりのある行動をしているのに、自己評価が低いために「幸せではない」と申告してしまうという自己矛盾が生じていると。
この矛盾を解くヒントとして前野教授が挙げていたのが、「一度海外に出てみること」という実にシンプルな提案でした。香川県の調査では、県内だけで生活した人より、一度県外に出て戻った人の幸福度が高かったという結果があるそうです。外から自分の環境を見ることで、「意外と日本ってよい場所だ」「日本人って意外と利他的じゃないか」と気づける、というわけです。ほかにも「日本ヤバい」飲み会、ウェルビーイング資本主義の提案、心配性遺伝子の存在など、ウェルビーイングの研究結果を踏まえた、とても興味深い多岐にわたる解説で、とても学びの多い対談でした。(NewsPicksプレミアムプラン加入でフル視聴できます)
前野教授と落合さんのやりとりは、文字で読むよりも動画で見たほうが格段に臨場感があり、思考が刺激されますね。
出典・参考文献・参考サイト
NewsPicks /ニューズピックス「【落合陽一】「日本人の謙虚さが幸福度を下げている」「日本ヤバい」って飲み会で言う人は不幸?「幸せ」研究の第一人者・前野隆司が解説「ウェルビーイング資本主義」って何?日本人にある「心配性遺伝子」とは?」
youtu.be/RArG9v8eqdA
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