こんにちは。
漢方カウンセラーの青木優加です。
日差しが明るく、空は穏やかに霞んだり
雨音がそっと優しく感じるようになりました。
春の訪れを感じますね。

先日、東京にて。
もうチューリップが咲いているのを見つけてびっくりしました。
あちらこちらで花が色づき、景色が彩られていくのも春に幸せを感じるひとつです。
二十四節気でも本格的な春のはじまり、春分を迎えます。
季節を感じる中で大きな節目の一つでもあり、新しい年度を迎える準備に入る時期にもなります。
気忙しく過ごすことが増える時期ですが、地面の花や穏やかな空を眺めたときに、「一瞬だけでも」立ち止まりながら
締めくくりと始まりを感じていきましょう。
春分とは
春分(しゅんぶん)は、二十四節気のひとつ。令和8年は3月20日に春分を迎えます。
昼と夜の長さがほぼ同じになる日で、自然をたたえ、生きものをいつくしむ日ともいわれています。
二十四節気とは、季節を24のタイミングに区切り、自然の変化を”体のリズム”として受け取りやすくした暦。
立春で迎えた春をしっかり実感することができるのもこの春分の頃から。
助走を終えてようやく本格的にスタートする時期ともいえます。
何かをはじめるにも良い時期ですが、新しいことを始めるならばゆるゆると始めましょう。
何もないところから動き出すことは、自分の思う以上にエネルギーが必要になります。
まずは始めることで十分。
少しずつでも、長く楽しく続けていけるようにゆったり余裕を持っていきましょう。
年度末・新年度の慌ただしさ、寒暖差、風の冷たさ、花粉など、刺激も多い時期とも重なります。
「がんばって加速する」よりも、ゆるやかにスタートし直すことを意識するタイミングにしていただきたいのです。
春からの新しい一年も健やかに過ごしていけますように。
春分からのウェルビーイングヒント
キーワードは中庸
漢方養生の考え方の中で大切にされる「中庸」とは、陰と陽のバランスが取れた状態のこと。
春分は昼と夜が釣り合う日——自然が”真ん中”に立つようなこのときだからこそ、一度立ち止まって
自分が何か、どこかに偏りすぎてないか?を振り返ってみるのもおすすめです。
毎年同じ季節でありながら、同じ瞬間は巡ってはきません。
今日この時を大切に。
また、自然の変化を五感で感じながら今年の春を楽しんでいきたいですね。
1)朝日を浴びて1日をスタート
春は”はじまりの季節”。
まずは朝日をしっかり浴びてお日様に元気をもらい、1日をスタートすることがおすすめです。
体に「今日が始まったよ」と伝えてあげましょう。
ただし、新鮮な外気を取り込むことは良いのですが、花粉症のかたはご無理なさらずに。
窓辺で光を浴びる、少し換気する、背伸びしながら深呼吸する——これだけでも十分です。
穏やかな日差しの中での日向ぼっこやお昼寝も至福の時間ですね。
お日様からの陽の気をたっぷりと取り込んで、体も心も充電するイメージで過ごしてみてください。
2)キャベツで胃腸をいたわる
緑色の野菜が美味しい季節となりました。
みずみずしく甘いキャベツも胃腸の機能を助けてくれるお役立ち食材です。
体も胃腸もお疲れの方には、特におすすめ。
しっかりよく噛んで(目標30回!)食べて、忙しい時期にストレスで不調を招きやすい胃をいたわってあげてくださいね。

ちなみに口内炎も、この時期によく見られる症状です。
口内炎は実は胃腸のお疲れのサイン。
辛い、熱い、酸っぱいなど刺激の多い食べ物は控えめにして、いつもよりさらに噛む回数を増やして食べることが何よりの養生です。
また「休むこと」も大事なお仕事の一つ。
後回しにしがちな休養ですが、この時期はとくに積極的に休む、休養することも意識してみてくださいね。
3)首のつなぎ目を意識して、肩の力を抜く
書類作業やデスクワークが増えるこの時期、首や肩がこりやすくなりがちです。
毎日つらい思いをしている方がいらっしゃったら、首肩より少し上に気持ちを向けてみてください。
ポイントは、実はうなじをたどった先にある頭と首のつなぎ目(盆の窪)。
この部分を支えながら、上下に意識して動かすことで首〜肩の筋肉がほぐれやすくなりますよ。
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1.両手で頭を包み込んで、親指をこのくぼみに差し込むように支えます。
2.息を吐きながら、首をゆっくり上下左右に動かす
うつむく姿勢は首への負担が大きいので、上下に動かさずとも少し正面を向くだけでもずいぶん軽くなります。
ぜひやってみてくださいね。
肩こりのストレッチと聞くと「肩を回す」ことだけをしがちですが、
そこだけでなく、「頭を支えている場所に気づく」ことで全身のほぐれにつながります。
うつむいている時の首への負担は約20kgとも言われています。
首に20kg乗っていると思うとかなりの負担だということが想像できますね。
土台になる肩や肩甲骨周りも大切ですが、頭を支え動かす部分にも気を向けると首や肩が随分と軽くなりますよ。

4)首を冷やさない工夫で、急な寒さから守る
日中はお日様が出ていて一見暖かそうな日でも、意外と風が冷たいと出かけてから気づくこと多くありませんか?
風が強く寒暖差が激しいのもこの時期の特徴の一つです。
前日からの気温差だけでなく、1日の中でも寒暖差が5℃以上ある日もありますね。
春は風の影響を受けてゆらぎやすい季節であるとともに、この気温差からも体調を崩しやすくなります。
冷やっとした冷気を身体に取り込まないためにも、スカーフやストールなど常備しておくと安心です。
思いがけず寒く感じる時に首元から寒気が入るのを予防できます。
また、ぞくっと寒さを感じたら、その部分だけでも温められるようにカイロも準備をしておくと良いですよ。
冷えや寒さを感じると、体調も崩れやすくなったり、刺激に敏感にもなります。
季節の変わり目で体調を崩しやすい方は、ぜひ少しでも温める工夫を意識してみてくださいね。
まとめ
春分は、自然のバランスが整う日
。私たちもそのリズムに合わせて、中庸=ちょうどよさを思い出すタイミングです。
新しいことを始めるのに良い時期ですが、勢いよく飛び出すより、ゆるゆると始めることが長く続くコツ。
朝日を浴びる、胃腸をいたわる、首肩をほぐす、冷え対策をする——どれも「大きく変える」必要はなく、気づいた時にできることをやる。
小さな工夫からで十分です。
今年の春分の”いま”を大切に。
ゆっくりとととのえながら、のびのびと新しいはじまりを楽しんでくださいね。

参考文献
神宮館 令和八年神宮館家庭暦
日本中医食養学会(2019) 薬膳食典 食物性味表 / 日本中医食養学会
田文龍 劉延洪 編文(1995) まんが 黄帝内経ー中国古代の養生奇書 / 医道の日本社
貝原益軒 著 貝原守一 校註(2018) 養生訓 / 土曜社
白井明大 (2020) 日本の七十二候を楽しむー旧暦のある暮らしー 増補新装版 / 角川書店
薬日本堂 監修(2010) 毎日役立つ からだにやさしい 薬膳・漢方の食材帳 / 実業之日本社
Donald A. Neumann 原著,P.D. Andrew、有馬 慶美、日髙 正巳 監訳(2018) 筋骨格系のキネシオロジー 原著第3版 /医歯薬出版
Kenneth K. Hansraj, MD(2014) Assessment of Stresses in the Cervical Spine Caused by Posture and Position of the Head
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