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朝の憂鬱は「甘え」じゃなかった。職場の幸せを科学した7つの因子

2026.08.28
日々是幸日

月曜の朝、目が覚めた瞬間に何とも言えない重さを感じたことのない人は、少ないのではないでしょうか。私もその一人です。「がんばらなきゃ」「自分が弱いだけだ」と自分に言い聞かせて出社する。たまにならそれもあるかもしれませんが、もしもその繰り返しが続くなら、何かが根本的にズレているサインかもしれません。

ウェルビーイング研究の第一人者、前野隆司教授の著書『職場の憂鬱 「無気力な毎日」には理由がある』(SB新書)について、ライフハッカー・ジャパンの書評にて、書評家の印南敦史さんが紹介してくれていました。私もこの前野教授の書籍を読ませていただきました。今回の書評にある「幸せの7因子」というのは、単なる自己啓発論ではなく、データに裏付けられた貴重な研究の知見です。今日はそこを中心に掘り下げていけたらと思います。

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前野教授が明示しているのは、「なんとなくしんどい」は性格の問題でも根性の問題でもないという点です。幸せと不幸せには科学的に証明されたメカニズムがあり、そのメカニズムを知らないまま働いているから苦しいのだ、という視点は、多くの働く人にとって大きな救いになるのではないでしょうか。

7つの因子は、自己成長(新たな学び)、リフレッシュ(ほっとひと息)、チームワーク(ともに歩む)、役割認識(自分ゴト)、他者承認(見てもらえてる)、他者貢献(誰かのため)、自己裁量(マイペース)です。それぞれが独立しながらも相互に補完し合う関係にある、と前野教授は整理しています。

注目したいのは、自己成長因子と個人の業績との相関が7因子の中で最も高い値を示したという点です。つまり「成長を実感している人ほどパフォーマンスも高い」というデータが出ています。ここで重要なのは、「大きなチャレンジをしなければ成長できない」という思い込みを外すことです。今の仕事の中でやり方を少し変えてみる、新しいツールを使ってみる。そうした小さな変化の積み重ねが、成長実感を生み、幸福度を引き上げてくれます。

役割認識の因子も実は見逃せません。「やらされ感」の中で仕事をしている人と、「この仕事の先に何があるか」を自分なりに考えながら動いている人では、幸福度に明らかな差が出るとされています。これは自己決定理論(SDT)においてロチェスター大学の二人の心理学者、エドワード・デシ教授とリチャード・ライアン教授が示した「自律性(Autonomy)」の欲求と重なります。人は自分で意味を見出し、自分で決めていると感じるとき、内発的な動機が高まるのです。

自己裁量の因子もこれと地続きです。「何をやるか」だけでなく「どうやるか」を自分で決められることが幸福度に大きく影響するという点は、現場の裁量を奪いがちなマネジメント設計への問いかけでもあります。

私はプロギング(ジョギングしながらゴミ拾いをするスウェーデン発祥の新しいフィットネス)などの地域活動を楽しく続けながら、静岡県三島市で、三島ウェルビーイング協議会の運営にも関わってきた経験から感じることは、チームワークと他者貢献の因子の大きさです。一緒にゴミを拾い、「ナイス!」や「サンキュー!」と声を掛け合う時間の中で、研究が言う「他者承認」と「他者貢献」の両方が同時に起きています。実は、職場でも同じ構造が成り立つはずで、「がんばっているね」のひと言が持つ力を、数値として確認できるのがこの研究の価値ではないかと感じています。

健康に気をつければ健康につながるように、幸せに気をつければ幸せにつながる、そんな幸せのメカニズムを知り実践することで、幸福度は良い方向に向かっていきます。前野教授のその主張は、再現性の高い科学的知見として裏付けられています。朝の憂鬱を「甘え」と捉えて頑張っている人に、この7因子の枠組みが届いてほしいなと思います!

出典・参考文献・参考サイト

【毎日書評】「今の職場」でもっと幸せに働くための小さな習慣(ライフハッカー・ジャパン)
https://www.lifehacker.jp/article/2607-book_to_read_weekend_160/
前野隆司(2025)『職場の憂鬱 「無気力な毎日」には理由がある』SB新書.
Deci, E. L., & Ryan, R. M.(2000)「The “What” and “Why” of Goal Pursuits: Human Needs and the Self-Determination of Behavior」Psychological Inquiry.

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父/夫/Webプロデューサー

自宅庭にあるレモングラスのハーブティーとエナジードリンクとプロギング好きの当サイトWebプロデューサーです。幸福学の第一人者、前野隆司教授のVoicyにある「ディープタイムウォークVoicy版」を聞きながら森の中を歩くことにかなり心地良さを感じてます。三島ウェルビーイング協議会/ウェルビーイングプロギング代表。プロギングジャパン認定プロギングリーダー、GLOBIS公認学び放題アンバサダー、デジタル庁 地域幸福度(Well-being)指標活用ファシリテーター、ウェルビーイング ダイアログカード認定ファシリテーター、静岡県三島市在住です。SNS繋がり大歓迎です!

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